今年もあとわずか。
振り返ると、怒涛の如く過ぎ去り、走り続けた一年でした。
この謡隊も実質の継続の年となり、各地域でその形態が模索されましたが、
どれ一つとして同じ形なく、その土地ごとの謡隊があることは、
改めて客観的にみると、大変おもしろいものだと感じています。
その違いが、果たしてその土地のお人柄の表れかどうかはまだわかりません。
とにかく毎回毎回、様々な事件や出来事が絶え間なくに起こることは、
大変なことではありますが、我々を成長もさせてくれました。
年を重ねるごとに強く感じることは、謡隊目指すところの志と、
時代の流れが急速に距離を広げていることです。
この先、近い将来、謡隊で伝えている「伝統」の意味が理解できない、
価値を感じない若い人々が世の中の占有率を高めていくのだろうと感じています。
デジタル化の波は強烈で、猛烈な速さで人間の生活に入り込んでいます。
効率化の社会、消費型の生活…。
どんなにあがいても、きっとこの時代の流れに逆らうことは無理でしょう。
時に、どんな危機感を持ちながらやっていても
無駄に終わってしまうことに恐れてしまいます。
何の意味があるのだろう?
こんな思いをしても理解してくれる人がいったい何人いるのだろう?
すべては無駄なのではないか?
いったい何が残るのか?
強固な意志があっても、迷うのは当然ですし必要なことでしょう。
なぜなら迷うことで、より深く掘り下げて考えることができるからです。
迷った後、どうするか?
やはり原点に戻ることではないでしょうか。
さんざん考え、複雑になってしまったことをシンプルに戻すのです。
戻ると次の道が見えてきます。
やめてしまったらそこでお終い。
中途半端が一番よくない。
人間は生き物です。
決してデジタル化はできません。
それとも、そんなバーチャルな世界がお好きですか?
この波の中で育っているこどもたち。
一体全体どんな大人になり、どのような日本をつくっていくのか?!
誰にもわからないのです。
だからこそ、この過渡期である現在の大人の判断が非常に重要であることを、
特にお子さんを実際育てていらっしゃる親御さんたちに感じてほしい。
大いに責任の重大さを感じて下さい。
迷った時は、謡隊にどうぞ。
0 件のコメント:
コメントを投稿