2012年12月28日金曜日

稽古納め―忘年会 【鳥栖】

今年もあとわずか。
静岡で「今年は忘年会はやらないのですか?」
と、有難いお言葉をかけていただき、
年の瀬に気づくという有様。
平成24年は何だか満タンのスケジュールで、
あっという間に過ぎていきました。

声をいただいたにもかかわらず、
静岡は既に時遅し!
忘年会は実現できませんでした。
ごめんなさいm(_ _)m

鳥栖は地元の方々のお膳立てで忘年会を実施。
来年は3月20日の春分の日に3回目となる企画公演です。
テーマは「西王母」
三千年に一度、花咲き実なる桃花
伝説の桃が鳥栖のまちにやってきます。
まずは公演に向けて、みんながんばろう!!

 
 
鳥栖は新幹線の駅もできました。
九州全域から便利に訪れることができます。
古来より交通の要所であり、
今もジャンクションの役をなしています。
交流と文化のクロスポイントであるこのまちに、
アートジャンクションの形成をめざす、<鳥栖アートジャンクション>
その根幹の活動が<鳥栖謡隊>です。










とっても地道な積み重ねの活動が、
大きな原動力になると信じて、来年もがんばりましょう。
サガン鳥栖も目覚しい活躍をしていますから。

2012年10月9日火曜日

まもなく、会津の企画公演! 【会津】

会津の謡隊は、会津の美しくたくましい侍を育てる
「侍city塾」で実施しています。
ここでは、会津侍の教養でもある〝論語〟と〝能〟を学びます。
謡隊ではめずらしく、子どもも大人も一緒にお稽古しています。
年1回は発表会をしてきましたが、
今年はちょっとした公演形式の舞台を企画しました。
塾生の日々研鑽の発表はもちろんのこと、
ワークショップや能「猩々」の上演もあり、
盛りだくさんの楽しい公演です。

秋の行楽シーズン
空気も透明感が増し、清々しく、いい季節です。
会津には豊かで美しい自然、重厚な歴史文化、美味しいものもたくさん!
何より、震災後みなさん必死でがんばっています。
ぜひ観光がてら、会津の侍たちを見に来てください。

侍city塾公演
「能楽事始め*学び尽くしの能鑑賞」 
 ―会津侍の論語と能―
日時:平成24年10月21日(日) 14:00~(16:300頃終演予定)
場所:会津能楽堂(会津若松市城東町14-5)
入場無料
(いざ!謡わん*能楽謡隊次世代育成公演)


会場は市文化センターの横、鶴ヶ城のすぐ近くです。


2012年8月24日金曜日

謡隊交流会―BBQ大会― 【静岡】

謡隊では、事情とスケジュールが許される限り、交流会を実施します。
忘年会、新年会、BBQ大会と、
開催する時期によっていろいろですが、
子どもも大人も楽しめるとなると、やはりBBQ!
準備等は多大なるご協力が必要となってしまいますが、
お稽古だけでは、みんなでお話できる機会が以外と少ないものです。
交流会はご家族やお友達も参加OKなので、
普段にはない、おもしろい交流ができるのもまた一興。

先日はしずおか謡隊、しずおか・こども謡隊のBBQ大会でした。
静岡は初めてのBBQ開催。

手書きのレタリングが絶妙な味を醸し出す…。










場所を探しておりましたら、
清水の三保に新しくキャンプ場ができたとの情報が入り、
早速リサーチ。
〝三保ハーバルキャンプ場〟なるものを見つけました。











三保半島は松原と羽衣の松で有名ですが、
ここには東海大学の海洋学部があります。
実は東海大学発祥の地はここ、三保なんですね。
海洋学部だけではなく、付属の小中高もあります。
そして、なんといっても社会教育施設が充実しており、
海の博物館(海洋科学博物館)http://www.umi.muse-tokai.jp/
恐竜の博物館(自然史博物館)http://www.sizen.muse-tokai.jp/
スポーツ施設等々、充実した学術系ベースのレジャーランドとなっています。
ちなみにサッカーJ1チーム、
清水エスパルスの本拠地もここ、三保です。











今回のハーバルキャンプ場は、
その中にあった三保文化ランドのプールが閉鎖され、
その跡地を利用しての施設のようです。
昭和の雰囲気ただよう、懐かしい~、
今どきではちょっとレトロにも感じる建物が何とも!
入口には「三保水天宮」なるお社が、ひょうたん池の上にありました。
謂れを調べてみたいところですが、それはまたの機会に。











ここは、食材から飲み物まで、頼むと手ぶらで来れる手軽さ、
大変良心的な料金と、なんだかとってもフランクで親切なスタッフの人達、
公共施設のような利用規則に縛られない臨機応変さと
心地よいちょっとイージーなサービスが魅力でした。

ちょうどいいところを見つけましたので、また来年も企画しよう!!


2012年8月12日日曜日

清水・マリナート【静岡】

静岡市清水文化会館、通称マリナート。
8月にオープンしました。









せっかく新しい文化の発信拠点ができたので、
どんな感じかな?という興味もあり、
謡隊としても施設を今後大いに利用し、
ささやかな文化貢献をと思い、今月のお稽古場にしてみました。









アクセスは大変よく、JR清水駅のとなりにあります。
駅出口のみなと口からプロムナードでつながっていて、
雨に濡れずに駅から行くことができます。

http://www.marinart.jp/

客席数約1,500席の大ホールは、
能舞台も組めると噂に聞いています。
あとは約300席の小ホール、ホール用のリハーサル室、
普段の文化活動等で気軽に使える部屋は、
約30㎡の練習室は2つです。
今回はこの練習室を利用しましたが、
残念ながら謡隊稽古にはちょっと狭いようです。

今後の施設運営を楽しみに、
機会がありましたら、また利用したいと思います。


2012年8月8日水曜日

鳥栖市の魅力発信!するそうです。【鳥栖】

鳥栖こども謡隊に撮影の依頼が舞い込みました。
鳥栖市のプロモーションビデオを新しく作成するそうで、
文化の場面で、紹介させてほしいとのことでした。

始めは稽古の様子を、
最後はみんなで発表している様子を、
おまけにみんなの地謡で先生が仕舞を舞いました。

スペシャル!!

まちのPVですから、
鳥栖市の魅力を最大限にアピールするためのビデオです。
それに謡隊をご紹介いただけるのは、大変光栄です。
欠席者が何人かいるので残念でしたが、
結束力でがんばりました。

出来上がりが楽しみです。

2012年7月23日月曜日

張盤と張扇 [いわき]


これは何でしょう?

これがいわきのお稽古にお目見えしました。
ぴしーィっ!! ぴしーィっ!!
かなり響く痛いような?感じもしますが、テンポよく音が繰り出されます。
ハリバンとハリオウギといいます。
日本の芸能ではおなじみのアイテムです。
楽器のかわりに拍子をとるための道具で、
様々な邦楽器のお稽古で使われます。
謡のお稽古では、これで先生が拍子をとりながら謡い、
これがあるだけで、お稽古が引き締まる感があります。
木の台は「張盤」といいますが、結構重いです。
持ち運ぶには全く適さないものですが、
がんばって、謡隊お稽古に常備しようと考えています。

ぴしーィっ!! ぴしーィっ!!
これでますます上達するのかな?
それともますます厳しくなるのかな?

何となく緊張感が走り、気持ちが引き締まる感じがします。
これも日本の文化。
「けじめ」にも通ずるものがあります。

ちなみに、「張扇」は形状は違いますが、落語や講談等でも使われます。
その際は“ハリオウギ”ではなく“ハリセン”と呼びます。
そういえば、
「扇」は、能では“オウギ”と言いますが、
時代が進むと「扇子」“センス”と呼びます。
なぜでしょう?
知っている方はぜひコメントください。




2012年5月22日火曜日

福岡の大濠公園能楽堂 [鳥栖]

福岡にある大濠公園能楽堂で芝宝会九州大会が催されました。
能楽謡隊では年に1回、能楽堂で発表の機会があります。
東京とこの福岡です。

東京都内には、能楽堂は結構な数があり、
大変恵まれた環境にありますが、
地方ですと、劇場として機能するきちんとした能楽堂は
県内にいくつもあるわけではありません。

この福岡市にある大濠公園能楽堂は、
大濠公園の緑豊かな、大変素晴らしい環境の中に建つ能楽堂です。
公園の池ではボート乗りもできたりと、
子どもたちは、発表を終えると遊びに繰り出します。

謡隊の中では、鳥栖謡隊、鳥栖・こども謡隊が毎年参加、
今年も希望された方々が参加しました。

3月に鳥栖で実施した、公演の際にうたった「羽衣」をそれぞれ発表。
子どもたちなどは、人数が全員揃わなかったので、
少なかったにもかかわらず、とても良い出来で、
保護者の方々と喜び、胸をなでおろしておりました。







子どもたちが謡っている「羽衣」の箇所は、
大変長く、しかも難しいところをすべて暗記して謡います。
上は高校2年生がまとめ、中学生、小学生と、
助け合いながら謡っていることが、聞いていてとてもよくわかりました。

また一つ、大事な経験をしました。
その積み重ねが、人を成長させます。
一つ一つの経験を良くするのも、悪くするのも
それに関わる大人の責任です。
何も特別なことをするわけではありません。
国を支えていく、これからの未来をつくっていく子どもたちを
“育てる”という大きな意識、
世の大人たちがそれを意識の根底に持つことが、
非常に大事だということを、
子どもたちをとおして、大人が学びます。
能楽謡隊が目的の一つとする、すべての人の学びの場の一場面でした。





2012年4月18日水曜日

清水の天女 ―謡隊歳時記―

現在活動中の謡隊各地をご紹介する「謡隊歳時記」
各地のいいモノや面白いモノ、
興味深いモノなどを、ピックアップして
謡つながりの、縁続きの土地に触れる機会と
web上の交流の場にしたいと思います。

さて、初回は先日まわった静岡市清水で発見した〝いいモノ〟?!


ご当地アピールの看板付き街灯です。
よく見ると、天女がサッカーボール抱えていて、
思わず爆笑!
なるほど、天女もサッカーボールも清水ならでは!

◆三保の松原
約7kmの海岸線に5万4千本の松が茂る、三大松原のひとつに数えられています。
波打ち際から望む富士山はまさに圧巻。
大正5年(1916)に日本新三景の名勝地 に選ばれています。

◇羽衣の松
三保の松原は能、謡曲の「羽衣」の題材になっている羽衣伝説の地。
天女の羽衣がかけられていたという松が羽衣の松です。
http://www.shizuoka-cvb.or.jp/tour_guide/jp/maps/miho.php

◆サッカー王国!静岡
清水はJ1清水エスパルスのホームです。
三保に本拠地があり、松原の砂浜では選手がランニングをしています。
http://www.s-pulse.co.jp/
Jリーグができるはるか以前から、サッカーと言えば静岡!でした。

そんなこんなで、こんな外灯が作られたのですね~。
静岡にお越しの際はぜひ、お立ち寄りください。

2012年4月6日金曜日

わが道は一以てこれを貫く

平成24年度がはじまりました。
子どもたちは進級、進学おめでとうございます。
それぞれの門出であり、大きな節目です。

先月、鳥栖の謡隊は
2回目の企画公演を無事終了いたしました。
当日は地元サガン鳥栖が
J1昇格初回のゲームがあり、
それはそれは大盛り上がり!
こちらの公演時間と試合時間も重なり、
喜ばしいことなのですが、残念ながら影響も大きかったことは否めません。
(会場も隣同士)
それよりも、2009年に実施した「鳥栖大能楽」の場面を思い浮かべます。
スタジアムでの薪能、日中に謡隊の晴れ舞台、
夜には十五夜の月の下での「羽衣」
幻想の世界でした。
サッカーと能楽、全く違うものですが、
鳥栖では、それがつながる面白さが、ここならではです。

全国のこども謡隊の年長者は鳥栖にいます。
今年、高校3年生の女の子。
入った当初は中学2年生でした。
チームの良きリーダーであり、謡隊が大好き!でいてくれる、
がんばりやさんですが、突然、発表にでられなくなったと言ってきました。
就職に向けて、大事な行事があるとのこと。
その時、そんな年齢になったのかと、感慨深いものがありました。
子どもの成長は早いものですね。

人それぞれの「道」があります。
どんな道であっても、変わらぬものがあります。
いい時も、苦しい時も、生きていく中で変わらぬものです。
謡隊はそれを学ぶ場です。

わが道は一以てこれを貫く

彼女に、謡隊の子どもたちに、そしてすべての子どもたちに贈る
門出の言葉。

ちなみに、こども謡隊は年齢制限設けておりませんので、あしからず。

2012年3月13日火曜日

3.11 一年を思う

何もできず、何の役にも立てず、もがいていた昨年。
とにかくみんなの集まれる場を今までどおり
変わりなく作り続け、待ち続けてきました。

1年経過を機に、少し外へ行動をおこすことを決心。
学校をはじめ、大小かかわらず、全てのコニュニティにおいて、
謡隊のワークショップを要望に応じて実施することにしました。
先日、いわき市教育長および教育委員会関係課にご挨拶させていただき、
現在の謡隊メンバーに呼びかけも行いました。

「 いざ!謡わん*能楽謡隊の日本の伝統による復興支援活動」
日本の伝統・文化理解教育プログラム
「みて、きいて、やってみる!五感フル活動!!」の実施。

まちのどんな小さな集まりでも、ご要望がある限り、実現させる。
謡隊ができる精一杯の応援。
1年、10年、50年、思いをよせ続け、決して忘れないように。

鳥栖・こども謡隊からのメッセージをご紹介いたします。

2012年2月14日火曜日

生まれる好循環、上下関係の必要性[静岡]

昨今、少子化です。
そして一人っ子が多いですね。
一人っ子の良さは、親が存分に手をかけられることでしょうか。
不景気が続く今、経済的にも助かります。
そんな時代でも多くのお子さんを生み育てている方もいます。
以前ご紹介しましたが、静岡では4人兄弟が参加しています。

年上は年下の手本となるよう、態度で示し、面倒をよく見、
年下は年上の言うことをよく聞いて、手本となる年上をよく見習う。

この兄弟たちは大変シンプルに、このことを無意識の行動で教えてくれます。
これって当たり前のようで、兄弟のいないお子さんにとっては
普段の生活では遭遇しない状況のようです。
また、そういった意識を持たせることを、昔ほどしないのでしょうか。
とても大切なことなのですが、当たり前ではない場面を多々見ることがあります。
みなが平等、優劣をなるべくつけない、といった教育的風潮が、
思わぬところまで影響している気がします。

静岡の四兄弟、下の子が入ってくる毎に、
まず、新入りのすぐ上の子が意識を持つようになりました。
自分が稽古してきた中で、叱られたこと、注意されたこと、
出来ていない(当たり前なのですが)新入りの弟を見てまず、気づく。
「これっていけないんじゃあ?」
「こうしなきゃだめだよな」
そして弟を諌め始める。
「こうしろよ、ああしろよ」
「こうしちゃだめだよ、こうやるんだよ」

あれあれ???
いままで、さんざん自分が先生に言われてきたこと、
メンバー最年長と4人兄弟長男が静岡の二柱
そっくり弟に言ってるよ。
自分も出来ているのかもあやしいのに。
と、思って様子を見ていると、
あらあら、どうしちゃったのかしら?びっくり!
上の子は今までにない程、しっかりとして、
稽古を受けているではありませんか。
「前から自分はこうでした」と言わんばかりに。
目をみはるほどの変わり様に、大人は唖然!
4人もいるものですから、
順繰りに、儀式のように、
このようなことが行われてきました。

ここはたまたま4人兄弟が、意識的ではなく、
本能のままに無意識で行動してくれたおかげで、
とてもわかりやす事例を作ってくれました。
こういったことは、決して兄弟でなければできないことではありません。
この好循環を生み出すためには、地道な日々の積み重ねが必要です。
ということは、その循環に支障をきたしていることを感じたら、
それを元に戻すまでに、倍以上の時間と労力を必要とします。

伝統もそうです。
一日やそこらで出来上がったものではなく、
長い年月をかけて精査され、淘汰されてきて残ってきたものです。
そこには必ず意味があります。
せめて自国に残されてきた伝統を知ってほしいと思います。
そして、願わくばそこから大いにを学び、新たな時代を創り出してほしい。

謡隊だけではなく、日本のすべての子どもたちに、
先人たちの大いなる知恵を平等に享受してほしいと節に願っています。

2012年2月11日土曜日

水巻町の奮闘 ~砧の里・水巻町ふれあい能~ [水巻謡隊][水巻・こども謡隊]

謡隊のお約束、円陣組んでいざ!出陣
先日、福岡県は水巻町での公演が
実施されました。
昨年7月に、結成した
[水巻謡隊][水巻・こども謡隊]も
無事に発表を終え、
公演は大いに盛り上がり満席御礼!
子どもたちは「鶴亀」、大人は「土蜘」
今までで最高の出来栄えで、
目標達成をを最高地点に引き上げました。


水巻・こども謡隊
水巻謡隊










ここでの公演は、能楽謡隊の公演形式の手法の一つ、
第一部に謡隊の発表を盛り込む市民参加型普及事業、
第二部にプロの方々による能の鑑賞で本物体験
という運びとなりました。
そして、今回のもう一つの目玉は、
第一部の創作舞台「砧の響き」でした。
水巻にある「砧姫伝説」をもとに、
特別に脚本を書き下ろしました。
能を軸に地元の猪熊太鼓の子どもたちの演奏、
地元の方による伝説の語り、
そしてこの地に古来より伝わる〝砧のリズム〟を復活させ、
それを演出に盛り込んだ、水巻のための舞台です。
それについては機会を見て、改めてお話したいと思います。


「砧の響き」より
みて、きいて、やってみる!五感フル活動
能楽謡隊恒例のワークショップ










とにかく当日は、舞台から会場至る所、全員てんてこ舞い。
やれ着付けだ、準備だ、お手洗い行ったか?ごはん食べなきゃ!
謡隊のみなさんは待ち時間も多く、緊張もあり、
かなり大変な1日となりましたが、
とにかく、素晴らしい出来でしたので、
いろいろやったかいがあったのではないでしょうか。
それを支える裏方スタッフはそれ以上に大変だったかもしれません。
みなさま、お疲れ様でした。


舞台の前の貴重なショット!左より
従者:金森晋隆氏 シテ:佐野登氏 頼光:和久荘太郎氏

第二部の番組は、
・舞囃子「砧」 武田孝史
・狂 言「附子」 野村萬斎
・能「土蜘」 シテ:佐野登、頼光:和久荘太郎、
小蝶:山岡晴美、従者:金森晋隆
ワキ:福王和幸、間:野村萬斎
<囃子方> 
笛:森田徳和 小鼓:飯田清一 大鼓:白坂信行 太鼓:吉谷潔

明るい未来の力強い躍動を感じる、水巻の公演。
地方のどんな町、小さなコミュニティでも、思いがあれば、
無限の可能性を生み出すことができる、
改めて実感する日でもありました。
謡つながりの能楽謡隊
みなさんの〝わが町〟〝わが故郷〟はいかがですか?


2012年2月4日土曜日

稽古始め便り[鳥栖]

稽古始め便りの最終便は鳥栖で迎えました。
公演に向けて一致団結!
こちらは、3月10日(土)に発表を控えております。
能楽謡隊の次世代育成企画公演であり、
鳥栖アートジャンクション実行委員会の
創造的文化事業、
「―伝統の創造力―能楽事始め」
昨年から始まり、2回目となる今年のテーマは、
「羽衣」
鳥栖こども謡隊が前半部分を謡で、
後半部分を鳥栖謡隊が地謡を担当し能公演となります。

大変限られた予算は、
この活動にご理解していただきました
「伝統の創造力―能楽事始め」
鳥栖市、協賛企業様、
そしてチケットをお買い上げのお客様、
それぞれのお立場からの
多大なるご協力で成り立っています。
そんなこんなのやりくりと最大限の知恵をふりしぼり、
先生にはおんぶにだっこ状態ではありますが、
出来うる限りの質の高い舞台と、
参加型の事業をめざし、公演を実施します。


この日にちょうど公演のチラシとポスターが
納品されました。
当日配布のパンフレットは現在制作中、
それに掲載する写真撮影をしましたので、
ここでちょっとお見せいたします。

鳥栖は昔から交通の要衝、ジャンクションのまちです。
人が行き交い、物が流れるクロスポイント、
そこには自然と賑わいが生まれ、独自の文化を醸成します。
日本の伝統を基軸に、
感動の共有と共感、交流を広げ、
鳥栖の文化の創造と原動力を構築する…
これが「鳥栖アートジャンクション」のミッションです。

ぜひ!鳥栖に観光がてら、公演にお越しください!!
会場は鳥栖駅から線路を渡ってすぐ、
今年J1昇格のサガン鳥栖のベストアメニティスタジアム隣接
サンメッセ鳥栖ホールにて開催です。
http://www.tosu-zaidan.or.jp/archives/category/facilities/sunmesse
(JR鳥栖は博多駅から特急で約20分)
鳥栖市HP http://www.city.tosu.lg.jp/


チケットのお問合せは
nohgaku.utaitai@gmail.com
一般:2,000円、中学生以下1,000円
(当日は500円増し)

2012年1月23日月曜日

稽古始め便り[しずおか・こども謡隊][しずおか謡隊]

続いて静岡です。
東京でも雪の降った寒い日でした。
静岡はめったに雪が降ることがありません。
この日も雨、寒い日の雨ほどしんどいものはありません。

静岡は子どもチームと大人チーム
2チーム結成されています。
いつも同じ日に前後半分かれてお稽古します。

お腹かいてるのだれだ?!
子どもチームには4人兄弟が参加していて、
一番上は5年生のお兄ちゃんから
紅一点のお姉ちゃん、今年1年生になった弟、
そして、年中さんの一番下の弟。
少子化の現代に
大きく社会貢献してくれているご一家です。
チームの最年長は6年生の男の子。
来年はめでたく中学生ですが、
一足お先に受験合格!
頼もしいみんなのお兄ちゃん。

「今年の目標はなんですか?」
稽古始めの質問にそれぞれ答えていきます。
「目標」は身近で実現できるものがよいです。
「夢」と「目標」は違います。
「目標」は必ず達成しなければなりません。
それを1年の初めに立てることはとても大切なことです。
先生がお話しされます。
●勉強をがんばる。
●挨拶をしっかりできるようにする。
●リフティングを200回できるようにする。
●生き物や植物を大切にする。
●幼稚園を休まない。
などなど、今年1年がんばりましょう!
子どもたちの成長を見ていくことは
楽しくもあり、使命感も増していきます。
お着物もよいですね。

子どもの稽古が終盤近くなると、
ちらほらと大人チームのメンバーが来始めます。
待つ間、子どもたちの稽古の様子を
見ていただいたり。
ここの方々は、謡隊一稽古熱心です。
稽古の時、並び順は決まっていませんが、
最前列は男性が占めています。
精鋭部隊?!
お稽古事って何となく女性のイメージですが、
謡や仕舞は男性が多いようです。
なぜなら、能が江戸時代は武家の式楽であったり、
室町以降より、時の武将や権力者により
庇護され、愛好されてきた芸能で、
武士の嗜みであったことだからでしょうか。

静岡は温暖で、人がよくて、
外の人に対して、とってもフレンドリー!
ふじのくに静岡です。


2012年1月20日金曜日

小布施3連チャン![おぶせ・こども謡隊][おぶせ・お肴謡隊] [謡隊キャラバン]

先週は長野県小布施町の謡隊がにぎわいました。

3月3日(土)に今年度のお肴謡伝承活性化プロジェクト
成果報告会イベントを開催します。
お肴謡づくしのお肴謡漬けになる1日!
大いに学び!大いに参加!
最後は大宴会で締めくくり!
もちろん、北信流お肴謡を実践します。
観光がてら、小布施町においでくださいませ~。

さて、そのイベントでみなさんの発表があります。
発表に向け、ラストスパート状態。
おぶせ・こども謡隊

まずは[おぶせ・こども謡隊]
小謡を8曲ほど続けてうたいます。
その際に最初の一節を代表がうたい、
それに続いてみんなでうたう、
謡出しの役を決めました。

子どもたちの稽古が終わると、
間もなく[お肴謡隊]の稽古が始まります。
若い人もちらほら増えてきて、うれしい限りです。
今日は新しく2名の方が参加してくださいました。
今年は小謡より一歩すすんで、
「鶴亀」に挑戦していますから、覚えるのも大変。
お肴謡隊の若きホープ!
子どもは難無くうたってしまうのですが、大人はそれができません。
がんばってまいりましょう。

一通り稽古が終了しましたら、
あっという間に外は銀世界!
改めてここは雪国なのだということを
思い知らされました。

気を取り直して移動
中町公会堂にて謡隊キャラバン

こんどは、[謡隊キャラバン]
移動する謡隊の出前講座です。
27町内会を全てまわる計画の今回は3回目。
中町の方々に会いに行きます。
あいにくの悪天候、参加者3名ぽっきり。
さみしい限りでしたが、こういう時もあります!
謡隊の基本精神は、
「0人でない限り可能性があり、1人でもいれば本気でやります」
そう考えると、3人御の字!

今年もひたすら前向きにすすんで行きます。


お正月に必ず飾られるという木彫りの「翁」


「猩々」の替え歌?! お獅子の時にうたわれるそうです。

2012年1月11日水曜日

稽古始め便り[いわき]

謡隊の稽古始めも順調にコマを進めています。さて、今回はいわき。

謡「小袖曽我」を披露!
昨年は1月に初めての
謡隊単独企画公演を実施しました。
今年は残念ながら、状況的に難しいとの判断で、
断念いたしましが、その代り、
国立能楽堂で発表することができたことは、
子どもたちにとっては、貴重な体験となりました。
もうすぐ震災から1年たちます。

「節目」が大事!
新年は大きな節目。
その節目に、身近な1年の目標を立てましょう!
そして、その目標に向けて常に努力し向上していきましょう!
平成24年の年明けに子どもたちへ送られたメッセージです。
そうすることで、途中くじけそうになっても
力が出るし、上を向いて生きていける。
これは普段の生活の中での「けじめ」をつけることに通じます。

お稽古では節目として、
今お稽古している「小袖曽我」を、
お父さん、お母さん、お祖母ちゃん、お祖父ちゃん、弟妹達へ
きちんと、披露しました。
そして番外で、先生が「高砂」四海波の謡を。
これも節目の一つ。

今年も1年、みんなでよりよく向上していきましょうね!

謡「高砂」の一節、四海波を鑑賞

2012年1月8日日曜日

稽古始め便り[水巻]


最後の〆は、内輪で発表
会津に続いて、水巻の謡隊がスタートしました。
1月29日に予定されている
「砧の里・水巻町ふれあい能」・第一部で発表!
実はこの日が最後のお稽古日でした。

こども謡隊は、かなり気合が入ってきましたが、
「もっともっと良くなれる」余地が多く、
先生の指導にも熱が入ります。
途中参加が多かったため、全体の目標に向かう
意識の引上げが、中々難しいところです。
お正月どころではなかったのが正直なところでした。

一般の部の謡隊は、うまくまとまってきたようですが、
こちらももっと精度を上げられる余地があるようで、
レベル向上に精を出しました。
教育長をはじめ現役の教職の先生方にも多くご参加いただき、
謡隊のミッション的には、おかげさまで
かなり有意義な活動となっています。

次回は前日の通し稽古およびリハーサル、そして本番。
謡隊お決まりの円陣を組んで、いざ!出陣。

ちなみに円陣の練習もしてみました。

待ちくたびれてすっかりおねむの弟妹たち




2012年1月7日土曜日

稽古始め便り [会津・侍]

謡隊の稽古がスタートしました。
これより、各地の稽古始めを順次リポートします。

今回は、5日に先頭きってスタートした
[会津・侍謡隊]です。
比較的暖かい元旦を迎え、
のほほんとしておりましたが、
会津はすでに雪景色。
この日は最高気温が0℃!
トンネル抜けると…の世界が待っていました。
まず!寒いです。

福島県は南北縦割りに3つの地域に分かれます。
「浜通り」は太平洋側、比較的暖かく、降雪はあまりなく、いわきはこの地域です。
「中通り」は真ん中の地域で、県庁所在地の福島市などが属します。
そして「会津」新潟、山形ほどではないものの豪雪地帯です。
それぞれ気候風土も違えば、歴史も違う。
特に会津は独特の文化をもっていて、
旧会津藩の面影が現在でも色濃く残っています。

さて、年明け第一弾のお稽古では、
「高砂」の四海波の小謡をうたいました。
高砂といえば、結婚式には欠かせないおめでたい謡です。
NHKの朝の連ドラ「カーネーション」では、
小林薫が演じる主人公・糸子の父が
糸子の結婚式でもうたっていました。
一昔前では当たり前の光景でした。

そして雰囲気は一気にお正月!
外は寒さ厳しい会津でしたが、
お正月らしい華やかな雰囲気で今年も始まりました。

2012年1月5日木曜日

2012年 今年もよろしくお願い申し上げます。

平成24年の年明けです。

 謡でつながる、ひろがる。

皆様のご健勝とご多幸を
心よりお祈り申し上げます。


みんながつながる未来
つむいできた心が
すぐそこにあることに
今こそ気づいてほしい。

何もないわけではなく、
決して一人ではない。
長い時を経て蓄積されてきた
大いなる知恵を、
我々はすでにもっている。

頑強な土台はすでに
築き上げられている。