2011年12月14日水曜日

「ハイッ!みんぽう」(福島民報)12月号に掲載されました。 [いわき]

「ハイッ!みんぽう」は福島民報が購読者向けに発行している冊子です。
以前、このブログでも取材の様子をご紹介しましたが、
いわき・こども謡隊の活動が掲載されました。
福島民報は福島県の方にはなじみ深い地元紙です。

冊子の巻頭特集でご掲載いただき、
いわきでご協力いただいているいわき宝生会の穂積会長、
いわき・こども謡隊のメンバーが登場し、
佐野登先生のインタビュー形式で謡隊の活動を紹介しています。

「この国はどういう国なのか」ということを能楽を通して伝えていきたい。

と題していただきました。
いつも言いたいこといっぱいの謡隊、
とっても端的にわかりやすく表現してくださいました。
ぜひ、これを今後使わせていただこうと思っています。



「伝える」ことは難しいですね。
伝える手段は様々ですが、
どれも誤解を生むことも多々あります。
言葉、態度、表情、
普段、人は五感を使ってそれらを感じ判断していきます。
複雑にしてしまうとキリがありませんが、
本質は非常にシンプル!

“嬉しいとき”は下向く?上向く?
声は高い?低い?
“悲しいとき”は?

幼稚園の子どもが元気な声で、
「うえ!」「たかい!」 と答えています。
至極当たり前のことですが、
物事進行していくと複雑化してしまいがちです。
そういった時、
一度原点に戻ると、案外すっきりするものです。
そうすると、行くべく道が見えてくることも、
また正解がおのずと現れることも。

能の中の身体表現はそういった究極のシンプルがあります。
ただ、今の世の中はかなり複雑怪奇。
便利な世の中ですが、
本来の人間の能力や感覚が多少鈍くなっているかもしれません。
能は想像力をフル活動して観る舞台です。
五感を研ぎ澄ますことは、人間の資質や能力の可能性を広げること。
不便なことも現代人にとって時には必要なのかもしれません。

今回の詳細記事をご覧になりたい方はメールでご要望ください。

2011年10月31日月曜日

来春の企画公演が決定!! [鳥栖]

能楽謡隊では次世代育成企画公演を定期的に開催しています。
タイトルは「-伝統の創造力-能楽事始め」

単なる発表会とは全く異なる、“キッチリ”とした公演として実施します。
限られた予算の中で出来る限りの“本物”!がモットー。
その本物に謡隊メンバーだけが触れるのではなく、
見に来ていただく地域の人々にもその機会を提供する場でもあります。
そして、自分たちの国「日本」の文化とともに、
自分たちの住む「まち」の文化の掘り起しと再発見もやってしまおう!
という、かなり貪欲に欲張った企画、
「どうせやるなら!」という、ド根性?!でやっております。

昨年は[いわき][鳥栖]で実施しました。
実際、やるのはかなり大変。
なんせ十分な資金はない上に、多くの方々のご理解とご協力なしには
到底実現できないものだからです。

さて、今年度は[鳥栖]の公演日程が決定しました。
2012年3月10日(土) 
ベストアメニティスタジアム横の鳥栖サンメッセホールにて。
お近くの方はぜひ、足をお運びください。
鳥栖は現在J2のサガン鳥栖のまち。
今年かなりいい成績をあげているようで、
これがJ1昇格したら…。
かなり“アツイ”まちになりそうな予感!

2011年10月21日金曜日

取材、入りました! [いわき]

今月のいわき・こども謡隊のお稽古は、何やらいつもと様子が違います。
知らない大人の人がたくさんいて、カシャカシャ、ピカッピカッ、
カメラマンの人があっちでパチリ、こっちでパチリ。
いろんな質問をされて、なにやら一生懸命カキカキカキカキ。
いったいなんでしょう???


福島民報新聞購買交流紙「ハイッ!みんぽう」
福島民報の購読者に配布されるフリーペーパーです。
巻頭連載、「E!新伝心」の取材でした。
地域や現在に受け継がれてきた歴史や伝統など、
次世代に伝える活動を紹介するシリーズだそうで。
15:30から19:30の終了まで、みっちりがっちり取材してくださいました。
ありがとうございます!!

実は、今年の3月15日に取材予定でした。
それが、あの震災により話は流れ、そのままになっていたところ、
ご担当の方が、このブログを見ていてくださっていて、
活動再開を知り、再びオファーしていただいたとのことです。
あれから7ヶ月が経ちます。

11月20日以降に配布予定です。
機会がありましたら、ぜひご覧ください。

2011年10月16日日曜日

かわいい新入生 仕舞のお稽古が始まりました! [会津・侍]

先月の国立能楽堂の発表で一区切り、
10月から、心新たに再スタートです。
かわいらしい、小さな新入生が初参加!
2歳の女の子です。

謡は「猩々」のお稽古を始めました。
そして、仕舞のお稽古を開始しました。
もちろん、このかわいい新入生も参加です!



「まずは、よく見て!真似して!」

『見て・聞いて・やってみる!』
これはこちらが企画するワークショップのタイトルにもなっていますが、
勉強もそうですよね。
「読み・書き・そろばん」なんて、昔はよく言ったもんです。
最近の子どもたちの傾向を見ていると、「聞く」ことが苦手な子どもが多い気がします。
「聞く」ことはその姿勢も大事になってきます。
相手の目を見て話を聞く。
そうすると否が応でも相手に体を向けなければなりません。
姿勢はとても大切です。
気持ちが込められると、自然に姿勢はそのようになり、
逆に姿勢によって気持ちが込められたり。
表現することの原点です。

日本の「型」の文化とは、そこに「心」がなければ意味がありません。
「型」は物真似から始まりますが、
そこに心を込める作業は自分でやっていかねばなりません。
すぐにできる、わかるものではなく、ある程度の時間が必要です。
繰り返し繰り返しやってみる、すると自然と覚えて、ある時ふと心が宿る。

「型にはまる」、なんてあまりいい意味ではとられませんが、
それは「美しい」や「~しやすい」などから成っていて、
人の自然体の美しさでもあります。
日本の「型」とは、日本人の美学に基づいた生きる基本であり、
いつでもそこから新しい創造がなされてきました。
先人たちはよりよく生きていくために、何百年何千年と長い長い時間をかけて
精査され、淘汰され、醸成され、その知恵は受け継がれてきました。
この日の論語の授業でもありました。
「子曰く、故きを温ねて 新しきを知る 以って師となるべし。」
四字熟語にもなっていますね、「温故知新」
とっても大切なことだと謡隊では考えています。
それは謡隊の次世代育成企画公演のタイトル「伝統の創造力」にも込められています。

まずはやってみる。
やらない内から意見ばかり言っていたら、なにも始まりません。

さあ、会津の侍たちはどのように成長していくのか、楽しみですね。





国立能楽堂に出演!

9月18日(日)、国立能楽堂の舞台が無事終了。
能楽謡隊は、いわき、会津、静岡各地域より希望者が参加しました。

いわき・こども謡隊:「船弁慶」
会津・侍謡隊:「鶴亀」
しずおか・こども謡隊:「鶴亀」
しずおか謡隊:「小袖曽我」

みなさん、いかがでしたか?
国立能楽堂は公演数が多く、
土日の空きがあまりないため取りづらく、
そのため素人の会ではあまり使われないそうなので、
今回の出演機会はかなり貴重であったと思います。

国立能楽堂に限らず、能楽堂の独特の(普段と違う)雰囲気の中で、
緊張をともない真剣に取り組む場を体験することは、
地を固める過程であり、次への大きな飛躍への助走。
これまでの積み重ねにけじめをつけ、それによって経験値を得る大切な場面。
中身のギュッとつまった実りになることを願っています。

当日は、総勢160名を超える出演者があったので、楽屋は大混雑!
何かとご不便をおかけしたかと思います。

いろいろなエピソードが生まれました。
また折をみてご紹介させていただきます。

2011年9月3日土曜日

市長とパチリ!【鳥栖・こども謡隊】

今月のお稽古にはスペシャルなお客様にお越しいただきました。
鳥栖市の橋本康志市長です!

たまたま市長が帰りがけに、子どもたちのお稽古に遭遇、
「どんな感じかな?」
子どもたちが気にかかるご様子で、しばらく垣間見ていらっしゃいましたが、
そのまま最後まで見学されました。
ありがとうございました。

せっかくなので、記念にパチリ!


今後もどうぞ、末永く見守ってください。
全員集合ではなかったのが残念です。

2011年8月26日金曜日

謡隊!BBQ交流会 ―鳥栖編―

謡隊では、夏休みを利用して、よくBBQの提案をさせていただきます。
普段のお稽古では、中々ゆっくりお話しができないので、
子どもも楽しめて、大人も満足の交流会ができたらいいな!ということで。
とは言いましても、準備から結構大変で、それぞれのメンバーの方々の
ご理解、ご協力がないと到底叶わぬ企画です。

今年は、会津、鳥栖の2か所で、皆様の多大なるご協力のもと、実施されました。
順番が前後しますが、今回は鳥栖編をご紹介します。

まずこれ!
会長さんが自らの手で書いてくださった横断幕。
いつも企画から準備、細やかなお気遣いまで、
鳥栖謡隊をまとめあげ、きちんと実行してくださる、素晴らしい御仁です。
本業は地元の御菓子やさん、「水田屋」
とっても美味しいお菓子なので、鳥栖にいらした際はぜひ、お立ち寄りください。

また、子どもたちのお楽しみ!くじ引きも作成してくださり、
おいしい!!お菓子をご提供くださいました。

BBQは、こども謡隊の江副家がお父さんも加わり、ご夫婦共同作業にて、
ものすごく立派な道具を調達してくださいました。

これです!

これ、何だかわかりますか?
ドラム缶を縦半分に切って、つなげたものです。
そこに炭をおこして網をのせてあります。
これなら、大人数のBBQも問題なく焼けるすぐれモノ!
お母さんのご実家、実は鉄工所だそうで・・・。
重いのに、わざわざ持ってきていただきました。

道具といえば、この他にも焼き鳥、焼きそばなど作っていただきましたが、
屋台でよくある、専用のプロパン使用のものを、会長さんがご持参。
各メンバーそれぞれが、お忙しい中、役割分担でご準備いただきました。
鳥栖の底力おそるべし!

子どもたちはくじ引きに、花火に、おいしい食べ物をたらふく食べ、
大いにはしゃぎまくり、謡隊の夏休みを満喫してくれたみたいです。
最後はみんなで記念撮影

横断幕がきいてますよね!
ポイントは日付入りの幕なんです。これも会長さんの気配り。

残念ながら全員参加ではありませんでしたが、参加してくださった一人ひとりが
貴重なお時間を割いて、実施してくださいました。
みなさま、本当にお疲れ様でした。







2011年7月30日土曜日

砧の里・水巻謡隊 結成式

水巻町で新しい謡隊が誕生しました!
こども謡隊と一般の部の謡隊と2グループに分かれて、
来月より本格的なお稽古に入ります。

水巻町文化連盟会長さんからご挨拶から始まり、
結成式は順調に実施。

会長さんをはじめ、教育長、中央公民館館長方々
今後の謡隊にもご参加いただけるとのこと、
大変心強く感じました。

そして、ここで一つ、とても感動的な出会いがありました。
いわき・こども謡隊のメンバーの一人が、水巻町の隣町に避難をされていて、
今日の結成式に来てくれたことです。
針の穴ほどの偶然による再開を果たすことができ、
このご縁に感謝いたします。


水巻町のお友達と一緒に、元気に「鶴亀」をうたいました。

2011年7月29日金曜日

水巻町

九州です。
北九州市に隣接する、人口約3万人のまち。
一昔前は炭鉱でにぎわったまちです。

このまちで、新しく謡隊が活動を開始します。
「砧の里・水巻謡隊」
7月30日(土)に結成式を迎えます。

先日は、町内にある町立小学校、全5校をまわり
ワークショップを実施しました。

2012年1月に中央公民館大ホールで能公演を実施。
まずはそれに向けて活動します。

はてさて、どんな子たちや人々が集まるのか?
楽しみであります。

ブログ再開します。

東日本大震災からすでに4か月以上たちました。
大きな爪痕が、日本中に残っています。
問題も様々で、言葉を失ってしまったこの4か月強。
ブログも時を止めたままでした。
ですが、このままでは前に進むことができません。
被災地の方々に、思いを馳せる日々を続けながら、
一歩一歩進んでいきたいと思います。
引き続き、各地の活動紹介や
活動理念に基づいたメッセージを発信していきます。
よろしくお願いします。

さて、謡隊もいろいろなことがありました。
特に被災地となっている福島県には、
「いわき・こども謡隊」
「会津・侍謡隊」
この仲間たちがいます。
一時は活動再開が危ぶまれましたが、
おかげさまで、現在、元気に活動しています!

いわきは5月より、会津は4月より再開しました。
いわきでは1/3ほどのメンバーが避難中で、
一同集うことが叶いませんでしたが、
いつかまた、みんなで会えることを願っています。

そして、9月には国立能楽堂で発表を実施します。
今回、参加するメンバーは、
いわき、会津、静岡です。
新たな目標に向かって邁進しています。

2011年4月1日金曜日

謡隊メール0006:鳥栖

佐賀県鳥栖から龍洋の母です。佐賀より心よりお見舞い申し上げます。家族で救援物資を持ち込んだり出来る事をせずに居られません。直接には何も出来ませんが一緒に乗り越えたい、寄り添い隊気持ち一杯です。いつか、ご一緒に謡える日を目指しましょう!

事務局:ありがとうございました。
龍洋くんは、2008年度より参加してくれている元気で思慮深い少年です。
今年はお兄ちゃんも公演でお手伝いしてくれて、
それを支えるお母さんは、とっても元気で明るい方です。

2011年3月27日日曜日

謡隊メール便0005:鳥栖

郡山出身の友達と、中学生の頃から大人になった今でもずっと文通しています。
また、息子が小学生の時Jビレッジに行った事もあります。
今回の地震では、今も余震が続いて
皆さん大変怖い思いをされている事と思います。
皆様の力を合わせて、
また自然豊かな中で日常の暮しができますこと
遠い佐賀の地からもお祈り申し上げます。

事務局:ありがとうございました。
親子で参加してくださっています。
鳥栖アートジャンクションの事務局もされて、
ものすごいがんばり屋さんのお母さんは、
静なる心に燃え盛る炎を持っていらっしゃいます。

謡隊メール便0004:鳥栖

鳥栖子ども謡隊の帆足健一郎です。
東日本大震災被災者様心よりお見舞い申し上げます。
そして亡くなられたかた心よりご冥福をお祈りしています。
ぼくは、少しだけの募金、無駄な電気を使わないそれくらいしかできません。
でも気持ちは、応援しています。
ぼくもこれから苦しいこと、嫌なこと、悲しいことがあっても
逃げないで頑張って生きていきます。
だからみなさんも頑張ってください。
いつか、ぼくたち鳥栖子ども謡隊と一緒にみんなで舞台ができたらと思います。
佐野先生から指導していただいたみんなで。
しっかり生きている頑張っているそんなことをぼくは、思います。

事務局:ありがとうございました。
柔道で大活躍の健一郎くん。
謡隊参加の歩みとともに柔道でもグングン成長していく様は、
謡隊で伝える「生きる力」が少しはお役に立っているのかな?と
実感させてくれる、強いけれど心優しい少年です。
謡う声はベルリン少年合唱団の「天使の声」をも凌ぐ
清らかで力強い「謡声」で専ら評判です。

謡隊メール便0003:鳥栖より

2011/03/24
いわき・会津の皆さん初めまして。
私達は鳥栖の子供謡隊で佐野先生にお世話になっている
佐田彩香・ほのか明子親子です。
今回の地震被害… 心よりお見舞い申し上げます。
実は私達親子は阪神淡路大震災に遭いました。
その時は私達も悲しみの真ん中にいる気持ちでした。
きっと皆さんも一緒の気持ちだと思います。
でも…どんなに辛くても明日は来ます。
太陽は寒さに震える身体を…心を… 暖めてくれます。
雨は悲しみを洗い流してくれます。
夜になれば空に顔を上げて星に願いを…
月に祈りを込めて…
明日の希望に繋げましょう。
一歩一歩ですがきっと明るい明日…
そして未来が待ってますよ。
焦らずしんどくなったら休んでボチボチ頑張って下さい。

事務局:ありがとうございました。
お姉ちゃんは2008の鳥栖における謡隊開始当初からご参加いただいています。
高校生となった今では、こどもたちのリーダーとして
活躍してくれている頼もしい存在で、
今は姉妹二人で盛り上げてくれています。
お母さんは、実行委員会の執行部で運営上ご協力くださっています。

謡隊メール便0002:鳥栖

 鳥栖こども謡隊の保護​者です 。
東日本大震災被災者の皆様に、心からお見舞い申し上げます。
毎日、新聞やニュースで見てあまりにもすごい事になっているので
なんと言葉をかけたらいいものか…。
でも、月並みですが、明けない夜はないといいます。
大変な状態の中頑張ってください。
私達家族も微力ながら協力できることからはじめています。
お身体に気をつけて頑張ってください。心よりお祈りしています。

事務局:ありがとうございました。
佐賀県は鳥栖市より「鳥栖*こども謡隊」の保護者の方からです。

謡隊メール便0001:いわき

2011/3/22
仁木 恵梨華(仁木 時生の母)さんのコメント...



いわき・こども謡隊の父兄より

ご心配いただきありがとうございます。
正直、今は大変厳しい状況です。
メンバーである息子は、現在福島県の栃木寄りの
親せき宅に避難しております。
一人でも心配ですから祖父・祖母も一緒に避難して
もらいました。

様々な物資が不足していますが、一番大変なのが
ガソリンや灯油です。
何分田舎ですから車がないと移動手段があまりなく
食材などを買い出しに行こうとしても、ガソリンが
少ないためなかなか思うようにいきません。

そして、放射能という目に見えない敵との戦い。
とは言っても戦い方すら分からないのが現状です。

謡隊メンバーの中には県外へ避難する方もけっこう
いらっしゃいました。皆さんが無事に避難先に到着し
お元気にお過ごし下さる事を願っています。

最近はようやく物資も届き始めまして、少しほっとして
いるところです。
ガソリンも少しづつ届いてはいるようですが、
情報を集め、徹夜で並んでもガソリンが手に入りにくく
私の車もすでにガソリンランプが点灯し、いつガソリン切れ
になるか不安な日々を過ごしています。

飲料水さえ車で取りにいくしかない程ですので、
他の支援物資を手に入れてたくてもガソリンがなければ
運ぶのは困難です。

夜は寝ようとしても地震の恐怖を思い出してしまい
部屋の電気を消して寝る事ができません。
いつでも逃げられる服装で玄関近くに行き、座って
朝を待つ毎日です。

まだ今はいつ普通に暮らせるのかすら分からないですが、
これを乗り越えてまた謡隊の活動が再開された時には
この経験をお互い笑って話せるようになっていたいですね♪


事務局:大変な中、ありがとうございました。
2009年のいわき謡隊開始当初から現在にいたるまで継続してご参加いただき、
今では、運営側からも何かとご協力いただいています。
4月には稽古を開放して、いわきにおける「謡隊*にっぽん元気プロジェクト」を
実施していこうと検討しています。
小さな一歩からまずははじめたいと思いますので、
できるところからご参加ください。
いつでも変わらず、謡隊はお待ちしております。

「謡隊メール便」

前回のブログより、いわきや会津など被災されたメンバーの方々からのメールや
応援メッセージを受け付けております。
送っていただいた方々へ御礼申し上げます。

コメント欄に掲載させていただいておりましたが、
ダイレクトに見れないこともあり、
ブログ欄に随時UPしていくことにいたしました。
引き続き、いわき、会津の方々からの被災地発信メッセージ、
また、被災地に向けた応援メッセージを受け付けます。

コメント欄に直接書き込みしていただいても結構です。
またnohgaku.utaitai@gmail.com へお送りいただいてもOK。
たくさんの方々からの「謡隊メール便」をお待ちしております。

2011年3月21日月曜日

東北関東大震災について

東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
皆様のご無事と、被災地の早期の復旧をお祈り申し上げます。

能楽謡隊関係では、いわき・こども謡隊、そして会津・侍謡隊の皆さんが、
今回の震災および災害により大きな被害を受けています。
特に、いわき・こども謡隊のメンバーの中には、
沿岸部や市北部の原発近くに居住している方もいらっしゃいます。

3月15日はいわきのお稽古、3月20日は会津のお稽古を予定していましたが、
中止となりました。

先日、いわき・こども謡隊本メンバー保護者の方々にお見舞いと
安否確認のメールを配信させていただきました。
約半数の方々から、無事のお返事をいただきましたが、状況は良くないようです。
家が傾いてしまったり、避難されていたりと、ご苦労をされています。
いまだお返事のない方々は、どうされているのか?
心配な限りですが、もしかしたらお返事の余裕がなかったり、
メールができないような状態であったりと、推察の域ではありますが、
とにかくご無事でいることを心よりお祈り申し上げます。

謡隊では、いわきや会津のメンバーの方々への応援メッセージを受付しています。
コメントで書かれても結構ですし、
災害時に大活躍しているツイッターを利用し、このたび謡隊のアカウントを登録しました。

いざ!謡わん*能楽謡隊
@utaitai_jp

こちらでは事務局より随時、入ってきた情報やその時々ツイートしていますので、
フォローしてみてください。

テレビでは、被災地や避難所の映像や情報が宮城、岩手に集中していて、
いわき市は原発関連で多少露出されていますが、全体的には大変少ないように感じます。
ですが、かなりの被害と現況かと案じています。
ぜひ、いわきと会津に応援メッセージをお寄せ下さい。
また、いわき、会津のメンバーの方々の情報もお待ちしています。
自分たちにできる支援は、直接的には届かないかもしれませんが、
できるところからやり、心から応援のエールを送っていきます。

謡隊は日本人の「生きる力」と「思いやりの心」を伝えてきました。
いまこそ、この大きな困難にみんなで立ち向かっていきましょう!

2011年2月22日火曜日

会津の侍は寒さに強し!!

以前にもご紹介しました会津侍謡隊。
今年は例年より雪が多いそうで、かなりの積雪でした。
1月のお稽古の時がピークだったようで、
その時は歩道はツルツル、歩くのが怖いくらいでした。

今回2月のお稽古では、雪は残っておりましたが、
1月に比べれば大分溶けた様子でした。
ですが、気温は非常に低く、
能楽堂の楽屋部屋のエアコンは最高温度にしても、全くきかず、
東京からきた我々は寒さに打ち震えながらのお稽古でしたが、
地元の方は慣れているのでしょうか。
寒い寒いと言いながらも、きちっとなさっているのでさすがと思いました。

前半の論語教室、2月は・・・
子曰わく、
過ぎたるは猶お
及ばざるがごとし。

「行き過ぎは、足りないことと同じであり、
かたよらないのがいいのだ」
後半の謡隊お稽古でも、先生が同様のことをおっしゃっていました。
論語の教えさえも自然と織り込まれている指導は、
長く続く伝統の底力だと感じました。

会津チームは「鶴亀」をお稽古しています。
発表は5月に決定!
あまりの寒さに、お稽古は1月に引き続き楽屋部屋にて。
最後の総仕上げに一回だけ通しで舞台で謡ました。
















会津侍city塾の塾長でもあり、論語教室の先生でもある
本田塾長も、いつも参加していただいてます。
2月はお休みが結構いらっしゃいましたが、
これからは暖かくなってきますので、
開放的な能楽堂でのお稽古は、季節の訪れを五感で感じながら
豊かな感性をはぐくんでくれることでしょう。
雪どけが楽しみです。

2011年1月29日土曜日

伝統の創造力「能楽事始め」inいわき

1月23日(日)にリニューアルしてきれいになったいわき市文化センター大ホールで
能楽謡隊では初の次世代育成企画公演が実施されました。

四角いあたまをやわらか~く、日本再発見がテーマのこの公演。
単なる謡隊メンバーの発表の場ではなく、
日本の伝統の心を伝承する場、その地域固有の文化の掘り起こしと伝承の場、
本物を体感する場、として観客も舞台側も参加型の「キッチリ」とした欲張りな公演です。

まず、オープニングでは「いわき・こども謡隊」の出演する
素謡「鶴亀」
本番に最高のモチベーションを持ってくるため、先生は段階的に「喝!」入れします。
結果、こどもたちは、最高の出来栄えを舞台で発揮する事ができ、素晴らしいものとなりました。
これまでの積み重ねを十二分に発揮し、表現できたことは、こどもたちにとって
今後の成長における大きな糧となる、貴重な経験になったことと思います。
先生からも珍しく?!最高のお褒めの言葉をいただきました。

今回のいわき公演は、舞台テーマに「羽衣」をすえました。
というのは、能では大変ポピュラーな演目「羽衣」ですが、
そのもととなる「羽衣伝説」、実は世界各地に存在します。
ここ、いわきにも「羽衣伝説」が存在し、民話として語り継がれていますが、
以外と地元の方はいわきの伝説を知りませんでした。
そして、内容が能のそれとは全く異なるもので非常に興味深いお話です。

そこで、福島の語り部、おはなしおばさんこと横山幸子様にご出演をお願いし、
いわきの「羽衣伝説」を語っていただきました。

次に、能と語りのコラボレーションと題しまして、「羽衣」のちょっとした試みに取り組みました。
能「羽衣」の前半部分、天女が羽衣を返してもらうまでのストーリーを
横山様に福島のことばで語っていただき、
その後は、通常の能「羽衣」の舞台が展開します。
大切な自分たちの住むまちの伝承と自分たちの国の伝統のコラボレーションです。

その他にも能楽ワークショップや、いわきで活動する囃子方の先生方が奏でる「和の響き」
こだわるのは本物の体験です。
盛りだくさんの充実した公演となりました。

出演は、シテ方 水上輝和、佐野登、水上優、藪克徳
囃子方 笛:八反田智子、小鼓:住駒俊介、大鼓:柿原光博、太鼓:林雄一郎
語り部:横山幸子
すべていわきに所縁のある素晴らしいプロの方々です。

舞台の裏方から公演スタッフは全て「親力」で保護者の方々が大活躍!
保護者の方も公演に参加、普段やったことのない体験をしていただきました。
こどもたちを中心に、即席とは思えないほどのチームワークが発揮され、
とってもハンドメイドではありますが、みんなでつくる「謡隊」となり、
能楽謡隊の大きなラインナップが生まれた記念すべき公演となりました。


オープニング 素謡「鶴亀」
いわき・こども謡隊

“おはなしおばさん”こと横山幸子さん

「みて、きいて、やってみる!五感フル活動!!」能楽ワークショップ
天女に変身! とにかく盛りだくさんの充実ワークです。

能「羽衣」